本貴田英工の『パウロの後継』かく語る

本貴田英工(週刊ストーリーランド元作家&アドバイザー)のオフィシャルblog 『パウロの後継』シリーズについて、夢中になって語ります。 読者情報満載!

2017年03月

パウロファミリーの家庭の味は……

パウロの後継(完全版): 悲しみの人はルカに問う (BI)

本貴田英工(週刊ストーリーランド元アドバイザー)BI出版代表

読者の感想(ナナコさんより)
「まだ読んでいる途中ですが、胸アツです
。瑠花とヘレナのやり取りがとてもチャーミングで、それでいて哲学ですね。自分もまた生きる意味を考えてしまいました照れ!!。自分が何者であるか、奥深いですね。アイデンティティーっていうんですか。十数年、坂本瑠花として生きてきて、本当は、南森小百合だといわれてしまったら、そりゃ、この自分っって何なんだ、て目考えるわけですよね。瑠花の気持ちわかります。ぐりぐりきます。で、母と子以上の絆を育んできたヘレナが、瑠花にベッドの中で思いを伝えるシーンがきゅんとなります。『何があろうと、私はあんたを守る。今日、そう決めたんだ。だからね、あんたは自分の思うがままに進むといいラブラブ』あたしも、誰かに言われてみたいですね。この後どうなることやら、続きがたのしみです。」





滝崎家の定番料理といえば、キャベツの味噌汁ですが、それぞれの家族に、家庭の味というものがあります。


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パウロファミリーの絆の象徴ともいうべきが、スープカンジャ(オクラのスープ ※カンジャはオクラを意味するセネガルの言葉だとか)でしょうか。

パウロ、ヘレナ、瑠花、直樹の4人の絆を語る時に、スープカンジャの存在は欠かせません。

パウロ家の食卓にのぼるスープカンジャは、いつも一工夫あり、チキンや羊肉が入ることもあれば、タラなどの魚で代用することもあります。味付けは、リベリアテイストに仕立てることもあれば、和風テイストにアレンジされる場合もありです。

パウロが作るとやや味付けが濃く、男の味です。ヘレナが調理すると、繊細さが増し、見た目が芸術的になります。

どちらも、ルカにとっては家庭の味で、一番の好物でした。


 

スープカンジャ(ウィキペディアより引用)

肉とオクラ大鍋で煮込み、スープ状にする。塩や干し貝、唐辛子、ニンニク、ネテトゥで味を整えたのち、パーム油を注いで仕上げる。この煮込み汁を別鍋で炊いた飯にかけて食べる。


詳しくは、『パウロの後継完全版』にて!


 

 

 

リベリアのモリス家

読者の感想(吹奏楽部さんより)「子供が見るとびっくりするような、エロ描写がありますが、これがまさか、涙がちょちょキレる感動話になるとは─。社会の底辺を歩む佐々山って男の生きざまに、魅了されます。人間のさもしさをこうも赤裸々に描くことで、号泣に結びつくとは信じがたいですが、新発見でした。こういう感動って他にありますかね? あるなら小説でも漫画でも映画でもいいので、読んでみたいです」




リベリア共和国 

リベリア共和国、通称リベリアは、西アフリカに位置する共和制国家。北にギニア、西にシエラレオネ、東にコートジボワールと国境を接し、南は大西洋に面する。首都はモンロビア。Wikipediaより

無題リベリア

ケーシー・モリス:

リベリア人ゴラ族の秘密結社ポロ協会の首長を務めた、最強の呪術師。リベリアの英雄リチャード・ターナーの成功を予言。桃村総一郎と佐々山将史が、ケーシーのもとに訪れた時には、リチャード・ターナーとの間を取り持ち、世にも残酷な信じがたい祭祀を行った。リベリア利権を牛耳る中心人物となっていたのが、ほかならぬケーシーだった。


 

トム・モリス:

ケーシー・モリスの後継者。父のケーシーや息子のアイクと異なり、頭が悪く、冷酷非道。

 

ヘレナ・モリス:

リベリア一の美女と称された人物。佐々山と恋人関係になることで、日本へ。佐々山の計らいで、早稲田大学の留学生になった時期もあるが、彼を裏切り、行方不明に。
 

 

アイク:モリス:

トム・モリスの息子。現ゴラ族ポロ協会の首長。美しく賢い。



モリス家とゴラ族の秘密結社ポロ協会の秘密については、『パウロの後継完全版~悲しみの人はルカに問う~』に描写されています。ケーシー・モリスとリベリアの英雄リチャード・ターナーとの関係についても、本書をぜひご参考ください。



ヘレナ・モリスともう一人のリベリアの英雄パウロとの、出会いの場面については、『怪物レヴィアタンには水のある場所を~パウロの宿命~』にて……



坂本ルカの物語なら……






 

桃村家

読者の感想(WATERさん)「桃村の若い時代については、『怪物レヴィアタンには水のある場所』に書いてありました。早稲田で左翼運動をやっていた人なのね。それは置いておくとして、『パウロの後継完全版』は読みごたえ充分。一つの場面ごとに、オチがあって、それがつながって、また大オチがあるといった具合。どうでもいい日誌的な小説がおおいですが、独特な世界観もまた面白い。リベリアと日本のつながり方とか、よく考えましたね。ドンパチもあり。西アフリカの音楽あり。家族の絆あり。アイデンティティ論あり。宗教観あり。リベリア料理とかもうまそうだし──」




桃村 総一郎(ももむら そういちろう):

本当の父は地方の政治家で、父の秘書をしていた時代あり。総理を輩出したこともある名家桃村家に養子として入ることになり、北条総一郎から桃村総一郎に。

文部政務次官などを経て、現在は法務大臣の地位へと昇り詰める。総理候補の一人。リベリア利権の件で、アサイタロウという人物に脅され、そのもみ消しに躍起になる。どうやら佐々山がこの醜聞暴露にからんでいることを突き止める。

桃村について、息子の裕一いわく、モラルを曲げてでも、勝利を得ようとする男。そして勝利した者こそが正義だと信じている

 

裕一の実母:

病死。



桃村朱美
(ももむら あけみ)

裕一の継母。連続狙撃事件の3人目の犠牲者。佐々山とは愛人関係にあったが、斡旋収賄の全ての責任を、佐々山一人に負わせるために色香と言葉巧みに佐々山を利用。

 

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桃村裕一(ももむら ゆういち):


幼少の時から、英才教育を受ける。一度父に反抗し、進学塾と小学校を休んだことがある。その後は父の指示通りの道を歩み、現在は父の秘書に。尊敬する人物は、父とは全く真逆の思想を持つマーティン・ルーサー・キング・ジュニア。

モラルの道は弧を描くように長い時間がかかるが、行き着く先は正義だ。
“The arc of the moral universe is long, but it bends towards justice.”

というキングの言葉を信奉しているため、父が授ける邪悪な帝王学との間で板挟み続き。

南森良輔とは子供の時に出会っている。


裕一の葛藤については、『パウロの後継完全版~悲しみの人はルカに問う~』にてお確かめください。 
『モラルの道は弧を描くように長い時間がかかるが、行き着く先は正義だ。“The arc of the moral universe is long, but it bends towards justice.”』というキングの言葉の引用も出てきます。





若かりし時代の北条総一郎(桃村家に入る以前の時代)については、『怪物レヴィアタンには水のある場所を~パウロの宿命~』にて描かれています。早くから英才教育を受ける裕一の少年時代は、南森良輔少年との対比にて描写されているので、よろしければ……












 

さらにもう一つの佐々山家

読者の感想(サクラさんより)「瑠花を中心としたメインテーマも魅力的だけど、この作品で織りなされるヒューマン・サイドストーリーが大好きです。佐々山は人を傷つけ、自らも相当痛い目に遭うことで、人間らしさを獲得したのだと思います。それに比べて実の父は情けない。期待の子供でかわいがっていたのに、佐々山の人生が転落すると親子の絆を切るという冷酷さはもうひどいよ。けれど、佐々山の方は、この父の人間性を完全に上回り、圭太との間に、父子を超えた情をつないだのでは──と。そう考えると、心を震わせずはいられなくなる。うぅ……



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滋賀大津市の佐々山家

佐々山 安正(ささやま やすまさ):

佐々山将史の父。滋賀県で妻とともに暮らす。幼少期から利発だった将史は自慢の息子だったが、斡旋収賄罪で逮捕された時に、親子の縁を切る。息子同様に、狂暴な面があるが、一線までは超えない、どうにか正常の部類に属する人間。

 

安正の妻:

夫同様に、一人息子に裏切られた気持ちが強く、二度と息子とは会いたくないと思っている。



佐々山将史
(ささやま まさし)


滋賀県の大津市で幼少期を暮らす。賢く運動神経が良く、クラスの人気者。議論好きで喧嘩も強い。常にリーダーシップを発揮するタイプで、学級委員、生徒会会長選挙で負け知らず。
滋賀県立膳所高等学校を卒業し、早稲田大学政治経済学部政治学科に。東京大学も受験するが、この時食中毒にかかり、受験できず入院。学生時代の唯一の挫折が、東大の非受験。早稲田の雄弁部の先輩に当たるのが、桃村総一郎(当時北条総一郎)。彼に憧れ、議員秘書を経て政治家になろうと決意。

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『パウロの後継(完全版)~悲しみの人はルカに問う~』本編にて、佐々山将史の父安正が登場。









佐々山将史の若かりし時代については、『怪物レヴィアタンは水のある場所~パウロの宿命~』に描かれています。彼がダークサイドに落ちていく場面もここにあります。なぜ佐々山は暗黒面に入っていくのか……



坂本ルカを中心に描いた作品なら……





もう一つの佐々山家

読者の感想(マルさん)「かつては議員秘書として辣腕をふるっていたが、奈落の底にここまで落ちるかってくらい落ちた男がすごい。付き合っている女性の名前を知らないってのはひどいけど、そんな精神状態から、這い上がろうとする佐々山の生きざまに共感する。自分にも同じ弱く汚い面があるからかもしれない。ただ自分には、佐々山のような愛し方はできないなって。結局のところ、真知子は幸せ者だよ、と泣けるくらいそう思った」




佐々山 将史(ささやま まさし):

政治家秘書として辣腕をふるっていた時代に、初めて家族を持つ。この時、桃村の妻朱美とは不倫関係にあった。

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妻:

夫の浮気に気づき、離婚を決意。佐々山が斡旋収賄罪で逮捕され、執行猶予付きの実刑確定以降もずっと断絶は続いた。

 

娘:

実の父佐々山と対面した日に、言い放つ。「ママ、平気だよ。だって、うちには最初からお父さんなんて人いなかったから」最初から、母と子の絆だけで成立した二人家族だったという考えを持つ。



 

佐々山は、スクランブルエッグを見る度に、元妻のことを思い出す。

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スクランブルエッグの秘密についても、『パウロの後継完全版~悲しみの人はルカに問う~』に描かれています。



 






 
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本貴田英工(ホンキダエイク)と申します。
日本テレビ系列放映の『週刊ストーリーランド』にて
作家とアドバイザーの仕事をしていました。
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